Little Strange Software

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自作小説:「魔女っ子マキちゃん」(ちょっとアレです)

 どうも!LSSです!

 

 今回もまた、20年近く前に書いた小説らしきものを晒します。

 

 今回晒すのは「魔女っ子マキちゃん」

 タイトル通り、魔法少女モノです。

 

 

まえがき

  自分では設定・オチともに結構気に入っている作品なんですが、ちょっとアレな単語も含むので、ここで晒すのに不安も感じるものでして…。

 

  一応、一部伏字にしてお送りしますwww

 

 なお、「先公は●んじゃえ」「ボ●キ」「セ●クス」といった単語が出てきたり、それが成就したりします。

 

 この時点でダメな方は読み飛ばしてくださいね^^;;;

かといって、逆に期待した方、すみませんが詳しい描写はありませんwww

 

 

魔女っ子マキちゃんのうた

 

 ヘケマカヘケマキ ステキな呪文よ
(ヘケマカヘケマキ 悪魔の魔法)

 

 ヘケマカヘケマキ 楽しい魔法ね
(ヘケマカヘケマキ 死を呼ぶ魔法)

 

 私はマキちゃん 小学生
 不思議なスティック 持ってるの

 

 夢や希望がうまれたら
 スティックひとふり 呪文をとなえちゃえ

 

「ヘケマカヘケマキ!先公は●んじゃえ~!!」

 

 たちまち血を吐き 倒れる先公

 

 ああ なんでも 望み通りよ
 ああ だれにも とめられないわ

 

 ステキな呪文 楽しい魔法
 私は魔女っこ 魔女っこマキちゃん

 

 

魔女っ子マキちゃん 第0話

 

 私はオマセな小学生、マキちゃん。

 

 昨日、学校の池で溺れていた鯉を助けたせいか、ヘンな夢をみちゃった。
 イカれたカッコした男が出て来て、言ったの。

 

「私は魔界の王子、ヘケヘケ・マカール3世。
 人間界を視察中、池にはまって危うい所をあなたに助けられた。
 御礼にこの魔法のスティックを授けよう!
 『ヘケマカヘケマキ』と呪文を唱え、願い事を言いながら振れば
 何でもかなうスティックだ。
 あなたなら正しい事に使ってくれると信じている。」

 

で、目覚めたら枕もとにこの棒があったってワケ。


 変な夢のせいで寝坊しちゃったもんだから遅刻しちゃった。
 大急ぎで廊下を走ったんだけど、一年生の教室の前で立ち止まった。

 

…教卓にムカツク先公がいる。
 アイツ、新任のクセにこないだ私が廊下でツバ吐いただけで説教タレやがった。
 一年生の担任だったのか。


 あんなヤツに教えられるなんて、可哀想な後輩たち…。
 よし、おネェさまが助けてあげる!!

 

「ヘケマカヘケマキ!先公は●んじゃえ~っ!!」

 

 突然、先公は血を吐いて教卓の上に突っ伏した。
…ホントに魔法のスティックだったんだぁ。くすッ。

 


 休み時間になるのを待って、教室に入る。
 オトモダチの啓子がなれなれしく話しかけてくる。

 

「ねぇねぇ、マキちゃん。あたしね、ケッシンしたの。」
「え?何を??」
「真吾にね、…思い切って告白しよう、って。」
「へぇ、とうとうやるんだ。ガンバってね。」

 啓子は真吾の方に走り寄っていった。

 

…あのバカ、今ココで言うツモリかよ。私だって真吾のコト…。

 

 私は、まわりに聞こえないよう小さな声でスティックにささやいた。

「ヘケマカヘケマキ、啓子はウンコたれ~。」

 ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりびちびちぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶりッ!

 

 その音は教室中に響き渡り、あたりは異臭につつまれた。
…茶色い足跡を残し、泣きながら走り去る啓子。
 自分で汚した跡ぐらい自分で始末しろよな。あはは。

 


 そ~だ。イイ事考えた。
 隣のクラスに天馬玲子ってヤなヤツがいて、なにかってゆーと私に喧嘩ふっかけてくるんだけど、ウチのクラスの男でバカ山ってのがそいつに惚れてるのね。

 玲子は嫌ってるみたいだけど…ウフフッ。

 

「ちょっと、バカ山ぁ。」
「誰がバカだ!俺は香山だ!!」
「どーでもいーからちょっと来なさいよ。イイ事教えてあげるから。」

 

 もう言われなれてるから、本気で怒った様子もなく、ノコノコやってきた。
 私はバカ山の耳元に囁いた。

 

「あのね…あんたの好きな天馬玲子がね…あんたとヤリたいんだって。」
「え?やりたいって…何を?」
「セ●クスに決まってるじゃん。それもね、突然無理矢理にヤラれるのがいいんだって。」
「そ、そ、そんな…嘘だろ、れ、玲子さんが…。」
「ホ・ン・ト。なんなら今から行って押し倒してきたら?」
「そ、そんな嘘、真に受けるほど俺はバカじゃねぇよ。」

 

 すっかり興奮して、ズボンの上からでも分かるぐらいボ●キしてるクセに、どうもバカ山は動きそうにない。しゃーない、やっぱ魔法使わなきゃダメか。

 

「ヘケマカヘケマキ!バカ山は理性を捨てなさ~い!」

 

 がばっ!
 突然、バカ山が私を机の上に押し倒した!

「ちょ、ちょっと!私じゃない!あんたの狙いは玲子でしょーッ!!」

 バカ山は聞いちゃいない。野獣のようにギラついた目で、私のブラウスのボタンを一つ一つ引きちぎっていく。私はなんとかスティックを握り直し呪文を唱えた。

 

「ヘケマカヘケマキ!バカ山は玲子だけを襲いなさい!!」

 

 野獣のように雄叫びをあげながら、バカ山は教室を飛び出して行った。
 あー、びっくりした。まだ心臓がドキドキしてる。
 もし、あのまま襲われてたらどうなってたんだろう?
…それはそれで、悪く無かったかも。なーんて。

 

「ぎゃあああああああああっ!!」

 隣の教室から、女の悲鳴が聞こえた。多分、玲子だろう。
 良かったね、玲子。おめでとう。
 私は今日、多分生まれて初めて、他人の幸せを心から祝福する事が出来た。

 


 4時間目が始まっても、私はずっと考え事をしていた。
 午後の授業は突然中止になり、私達は帰らされた。
 考え事してたもんだから、何故授業がツブれたのか聞きそびれたので、隣の席の男に聞いたら、「バカがずっとボケーッとしてるからだ、タコ。」とナメた口をききやがったから、そいつは帰り道できっちりタコにしてやった。
(と言っても、別に殴ったり蹴ったりしたワケではもちろん、無い。)

 

 私が考えていたのは、どうやって真吾をおとすか、という事だった。
 最初は魔法を使えばカンタ~ンと思ってたけど、さっきのバカ山の事もあるし、事はそう容易では無いのかも知れない。
 バカ山は間違いなく玲子一筋だったハズだ。それが理性を失って私を押し倒したところを見ると…もしかすると、男って生き物は、実は女なら誰だっていいのかも知れない。真吾を狙ってる女はいっぱいいそーだし(一人は完全に脱落したケド)ここはじっくり考えないと…。

 


 その夜。私の寝室にまた昨日のイカレ王子が現れた。なんか怒ってるみたい。

「お、お前というヤツは…。」
「あ、昨日はありがとねー。おかげで今日、すっげー楽しかった。」
「お前のような者にスティックを持つ資格は無い!返して貰うぞ!!」
「…!?。イヤよ!あんたくれるって言ったじゃん!!」

 王子は無理矢理襲いかかってきた。ヤレヤレ。

 

「ヘケマカヘケマキ!王子は消えちゃえ~!!」

 

…馬鹿な奴。

 さ、これで邪魔者はいなくなったし、寝るとしますか。
…それにしても、就寝中のレディの部屋にフホーシンニューするなんて、とんだ変態王子…。あ!そーだ!!

 

「ヘケマカヘケマキ!真吾クン今すぐここに来て!!」

 

 目の前に突然真吾が現れた。パンツいっちょで。きゃっ(^^*。
(なんて言ってる私はスッパダカで寝てるんだケド。)

「え?アレ!?ここは…??」
「…嬉しい。真吾クンが私の部屋に来てくれるなんて!」
「マキ??い、いや、俺は…その…」
「いいの。私…真吾クンなら…来て…」

 

 そう言って布団を広げ、ベッドに誘うケド、真吾は動かない。
ったく、真吾といいバカ山といい、男ってヤツは…。
 ま、そんなウブなトコもカワイイんだけど、今夜は、今夜だけは…。

 

「ヘケマカヘケマキ!真吾クンも私も、ドスケベになれ~!!」

 


 その後、どうなったかはヒ・ミ・ツ。

 いつか、あなたも魔法を使えるようになったら、自分のシアワセの為だけに使ってネ!それじゃ、バイバ~イ!!

 

 

魔女っ子マキちゃん 第1話

 

「あははは!何が魔女っ子よ。マキなんてスティックがなけりゃタダどんくさいだけの女じゃない。」

 

 スティックを手にした天馬玲子は、鬼の首を取ったかのように私をあざ笑う。

 

「返せーっ。ドロボーっ!」
「人聞きが悪いわね。あなたがこれを持ってたってロクな事に使わないから取り上げただけよ。あなたがこれを使ったおかげで、私は…私は…。」

 そういう玲子の目に涙が溜まる。

 

「何いってんの。あんたなんてあぁでもしなきゃ、一生、男とヤレないじゃない。感謝してよね。」
「こ…殺してやる!ブッ殺してやる!!ヘケマカヘケマキ!魔女っ子は火あぶりになれッ!!」

 

 そういって玲子がスティックを振りおろしたと同時に、玲子は炎につつまれた。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ…」

 

 あとには…黒コゲのゴミと、スティックだけが残った。
 私はスティックを拾い、すすを払い落とす。

 

 バイバイ、玲子。
 あんたヤッパ大バカだよ。

 


 そしてその次の日の帰り道。そそくさと教室を出る真吾の後を追いかける。

「真吾クン!一緒に帰ろ?」
「…ああ。」

 

 真吾の反応はまだ今一つ。

…二人のカラダが魔法で結ばれた夜から、ずっとこんなカンジ。
 でもいいの。
 魔法にたよらずに真吾のハートをゲットするの。
 カラダはもう結ばれてるんだもの。きっとうまくいくわ。

 

 帰り道を二人、並んで歩く。

 風が、二人の間を抜けてゆく。

 ふと…真吾が足を止めた。真吾を見ると…何か思い詰めたような表情で、私を見つめていた。…私の心臓の鼓動が早くなる!

 

「マキ…あのさ…」

 どきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどきどき。

「俺…ずっと、考えてたんだけど…やっぱ言わなきゃ、って思って…」

 

 体の芯が熱くなる。真吾の次の一言が待ち遠しく、狂おしい。

 

「こんな事言うと、無責任な男だって思われるだろうけど、あの夜、どうして俺はあんな事をしたのか…全然解らないんだ。」

 

…へ?

 

「ゴメン。勝手だけど…俺、マキとはつきあえない。」

 

 一瞬、体中の血の気が引くのを感じた。

「う…、嘘…。」

 真吾は、うつむいたまま、もう一度「ゴメン」と言って、そのまま去っていってしまった。

 

 何故?どうして??
 茫然と、その場に立ちつくす私。
 気がつくと、いつの間にかスティックを握っていた。

 

 これを使えば…これを使えば、もう一度真吾を振り向かせる事は出来る。
 私にはその力がある。だけど…。

 私は、スティックをカバンにしまった…。

 

 魔法のスティック。振れば何でも願いが叶う魔法のスティック。

 だけど私の恋を実らせる事は出来ない。私が欲しいのは「魔法に操られた真吾」ではなく、「ホントの真吾の心」なのだから。

 

…ならいっそ、心は諦めて、もっぺんスティックで真吾を呼び出してカラダだけでも…とか一瞬思ったけど、下らな過ぎるのでやめた。


 例え一瞬でもそんな事を考えた自分が馬鹿みたいで、なんかおかしくて、クスッと笑うと涙が一つ二つ、こぼれた。

 

 

あとがき

 万能の力…恐ろしいですね^^;

 そして、万能の力でも叶わない願い…「万能の力に頼らずに得たい」という人間の欲望がもっと奥深く、怖いのかも知れません。

…なんて、それっぽい事を書いてみましたw

 

「魔女っ子マキちゃん」の話はこの2篇でおしまい。

ですが、彼女はその後、成長しても時折いたずらにスティックの力を使い、騒動を巻き起こしたりします。

 例えば…「街じゅうの全ての女性(自身を含む)の耳を動物の耳に変えてしまう」とかねw