Little Strange Software

スマホアプリの開発を行う LittleStrangeSoftware のブログです。

魔界塔士Sa・Ga

 どうも!LSSです!!

 

 今回は、懐かしのゲームの思い出話。

 ゲームボーイスクウェア(現:スクウェア・エニックス)が参入した初タイトルにしてゲームボーイ初の本格RPGRPGは一応あったんだっけ)、
「魔界塔士Sa・Ga」の思い出を語ります!

 

 

世界観

せかいの まんなかに たつとうは
らくえんに つうじている という

はるかな らくえんを ゆめみて
おおくの ものたちが
このとうの ひみつに いどんでいった
だが かれらの うんめいを
しるものはない

そして いま またひとり‥‥

 

…というプロローグから始まります。

この時点でもう、かっこいい!!

 

で、その「世界の真ん中にたつ塔」。

最初の世界「大陸世界」の真ん中にたっているんですが、階を登ると外への扉があり、階ごとに世界が広がっている、という不思議な構造になっています。

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↑ざっくり図にするとこう。

 

塔の1階の周囲が「大陸世界」
塔の5階の周囲が「海洋世界」
塔の10階の周囲が「空中世界」
塔の16階の周囲が「都市世界」

と、4つの大きな世界がある他に、途中の階にもいくつかの「小世界」があったりなかったりします。

 

また、4つの世界の中、あるいは塔との出入口付近にいつも、謎のシルクハットの男が立っていて、短いセリフながらもその世界をクリアするヒントを出してくれます。

 

 

システム

ファイナルファンタジーシリーズの流れを汲むこのゲーム。

当時ファイナルファンタジーは出るたびに斬新な成長システムを入れてきていましたが、この「魔界塔士Sa・Ga」においても、全く新しい成長システムが組まれていました。

主人公として選択できるキャラクターに、まず「種族」があり、

  • 人間
  • エスパー
  • モンスター

の中から4人、選ぶ事になります。
(厳密に言うと人間男・人間女・エスパーボーイ・エスパーギャル・モンスター4種)

 

いずれも「経験値」「レベル」の概念はなく、また3種の種族ごとに成長の仕方は異なります。

 

人間の成長

戦闘で強くなる事は一切ありません。
街のアイテムショップで売っている「ちからのもと」「すばやさのもと」などのアイテムを購入し、使用する事でステータスが上がります。(ドラクエでいう種)

 

エスパーの成長

戦闘が終わる毎に、ステータスが上下したり、特殊能力を覚えたり忘れたりします。
(初期に出荷されたROMにはバグがあり、たまにエスパーがモンスターに突然変異する事もwさすがにあれはバグだったと思いたいですが…www)

モンスターの成長

モンスターは一切成長しません。
が、戦闘後に、倒した敵の「にく」が落ちている事があり、食べるか食べないかの選択肢が出ます。
食べた場合、突然変異を起こし、違う種類の違うレベルのモンスターに変化します。
(どのモンスターがどの肉を食べるとどう変化するか、はランダム要素のない固定で決まっており、それを熟知していれば効率よく強くなれるという利点があります。)

 

 

セリフが最高すぎる!

ゲームボーイ初参入のソフト、という事もあってか、おそらくゲームボーイの小さい画面でも見やすいように、とセリフも極力短くされています。

が、それが「荒廃した世界」感をだすのに一役買っているんですね。

 

RPGで街の武器屋とかにいくと
「いらっしゃいませ なにをおさがしで?」
とか言われますが、SaGaの場合。

 

 

「なんの ようだ!」

 

 

これ。
SaGaの世界観がこのセリフに凝縮されているといっても過言ではないと思いますw 

 

いやいや、他にも数々の名ゼリフはあるんですよ。

SaGa好き過ぎる自分にはもう「全てのセリフが名ゼリフ」になっちゃってますがw

 

例えば…空中世界で、その世界のボスが支配する中、主人公たちはその手下になります(っていう展開もまた凄いですが)

で、ボスの命令で、主人公たちを含む部下たちに「ジャンヌ」という女を探せ、という命令が下ります。

 

で、ジャンヌを見つけた時には一足先に、他の部下が発見して取り囲んでる場面。

 

しんえいたい「みつけたぜ ガルルー!
おめえが ジャンヌだな
おい しんいりども こいつは
おれたちのえものだ てだしするなよ
ガオー! 

 

主人公1「おい 主人公4
ガルガルやろうと
いいおんなと どっちがすきだ?
主人公4「きくまでも なかろうよ!

 

 

きくまでも なかろうよ!

 

 

主人公たちは時折、プレイヤーの意思を無視して、熱すぎるセリフを吐きますw

(その前の「ガルガルやろう」ってのもなかなかですがwww)

 

 

小世界の一幕 鬱すぎる19階

4つの大きい世界では、RPGらしい探索とそれぞれの世界のボスとの対戦がありますが、その他にも塔の途中階に、ゲームをクリアする上では寄っても寄らなくてもいい「小世界」があります。

ある小世界では、住民全てが働かずに食っちゃ寝していて

 

たべて ねて ゆめをみる
すばらしい せいかつさ

 

なんていう「楽園」が、序盤も序盤、塔の3階にあったりしますw
ゲームの目的だった「らくえん」がこんなあっさりと??w

 

そんな感じで、様々な小世界が描かれているんですが、終盤となる19階にある小世界は…大きい世界であった悲惨なイベント以上に、心に残る鬱な世界でした…。

 

その世界に入ると、小さな建物に3人、人が倒れています。

調べるとでてくるメッセージ

 

こどもの したいだ‥‥

 

3人ともそれ。

これだけでも鬱ですが、さらに奥に進むと、また一人、亡くなっている人がいます。

その人を調べると出てくるメッセ―ジは…

 

 

てちょうが おちている

「なんとか このシェルターに
にげこめた。
かぎられた みずと しょくりょうを
ながもちさせるため わたしは
ほとんど てをつけずに
こどもたちに あたえてきた。
だが もう げんかいだ‥‥
ケン ユキ おまえたちを
おいていく とうさんを
ゆるしておくれ。
アキラ ふたりのことを たのむぞ。
かみよ わたしのいのちとひきかえに
このこたちを おまもりください!
わたし‥は‥‥

 

 

…先に3人の子供の遺体を見せられてからのこれ。

死ぬ間際の父親が、「神」に祈ったのも虚しく、結末から見せられるという構成。

 

神も仏もないものか…という気持ちにさせられます。

 

が、実はこのゲームのラスボスって…

 

 

ラスボス「神」と、伝説と化したある要素

そこに行くまでにも色々あるんですが、なんだかんだあっての「最上階」

雲の上のような地面、戻れない入口。

ほとんど何もない世界を歩いていると、川と橋、そしてそのそばに、意外な人物が立っています。

 

その人物は「塔と全ての世界を創造した神」で、世界を創造したものの退屈になったので、世界を乱す悪魔を呼び出し、それを打ち倒す「ヒーロー」が現れるのを待つ、というゲームに興じていたとの事。

 

ご褒美をくれるそうですが、ここで主人公たちが「神」に対してブチ切れます。
熱い…!!
(あの19階もゲームの一環だったというなら、ブチ切れる気持ちも分かりますがw)

で、神も神で、そんな主人公たちの態度が気に入ったのか、ラストバトルになだれこみます。

さすが創造主、めちゃ強い上に、全回復まで使うという鬼畜っぷり。

勝てなくもないんですが…

 

このゲーム、途中で手に入る「チェーンソー」という即死武器があります。
ドラクエでいう「どくばり」と同じような効果ですね。

 

普通、そういった武器はボスには通じないものですが…なんとこのゲームでは



かみは バラバラになった

 

 

雑魚敵にチェーンソーをふるったのと同様のメッセージと共に、割けていく創造主…。

(一説には「防御力が高いほどバラバラになりやすい」というシステム設定によるバグだとか)

 

これも凄くプレイヤーに衝撃を与えたようで、語り草になっている上に、スクウェア自身も後の様々な作品にパロディを仕込んでいるんだとかw

 

 

 

うーん、ここまで書いてもまだSaGaへの想いは語り尽くせませんが…、今回はこのへんで!

次回もまた、よろしくお願いします^^